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私たちが人口1000人の村とできる3つのこと


都会から地方への移住というのは、珍しくなくなりました。また2拠点居住等、都会と地方を頻繁に行き来する人も増えたと言われます。

地方の魅力は、都会にはない自然資源や住宅・生活環境等が挙げられますが、都会と地方、もしくは地域と地域がつながることによって、どのような事を生み出せるのでしょうか?

9月下旬に私たちは、長野県南佐久郡南相木村に行く機会がありました。そこから見えた、地域と地域がつながることによって生み出せることを、今回はレポートします。

立岩から村の中心部を望む

南相木村は、標高約1000mのところに約1100人が暮らしています。山、川、温泉など豊富な自然資源に恵まれ、農業が盛んです。

農産加工品の生産の他、温泉施設の運営や、村の自然を体験できるアクティビティーを提供する会社を村では設立。村の豊富な資源を活用して、産業活性と雇用につなげようとしています。

ところで南相木の豊かな資源と柏にある資源や取り組みを合わせ、お互いにより豊かな暮らしを作っていくことはできないものでしょうか?

そこで柏にいる私たちが、南相木の関係人口としてつながりを持つには、どういう形があるか以下に記してみます。

※関係人口

観光でやってきたわけでもなく、移住者でもない。でもその街に関わっているような人々を関係人口という。総務省でも「関係人口創出事業」というものを平成30年から行っている。

1、村で仕事をする

南相木村には1日3000円~で利用できるタイニーハウス(小屋)型の貸しオフィスがあります。

タイニーハウス型の貸しオフィス

南相木村でリモートワークということが可能です。もちろんインターネットも完備。

そのうちコワーキングスペース(Noblesse Oblige)の利用者と、出張コワーキングができればと思いました。

ランチには、村の食材をふんだんに利用した食堂も近くにあり、こちらがオススメです。

2、村の野菜や特産品を買えたり、楽しめたりする場所を提供する

個人的に、村の特産品をネットで買ったり、例えばレストラン飲食店が食材を仕入れてメニューとして扱うだけでなく、例えば柏のような東京以外の地域でも、村の食材や特産品を売る場所を村の人々に提供することも、できることの一つです。

秋は松茸をはじめキノコが特産品として直売所に並ぶ。

ポイントは南相木の人が直接柏で商品を売ったり紹介することができたりする事ができ、消費者は直接南相木の人から商品を買ったり、話を聞ける場所ということです。

今回南相木村に行くきっかけは、南相木村の関係者の方にYOL Cafe Froschで日替わり店長を行っていただき、「南相木ナイト」を開催したことがきっかけでした。この日は、南相木の食材を村の人が提供し、YOL Cafe Froschのお客様が味わい、南相木の話を聞くということができました。

こういう機会が南相木を柏の人が知る、柏のことを南相木の人が知るというつながりを作るきっかけ、関係人口の創出になると思います。

3、村の情報を発信する、村へ情報を発信する

村に行った記録や村の野菜や特産品をSNSやブログで発信することは、村との関係性を作ることで必要なことではないでしょうか。

今回ロッククライミングやそば打ちを体験させていただいたのですが、どちらも本格的でかつ初心者でも楽しめるとあって、この視察ツアーの参加者はそのクオリティーの高さに驚いていました。

おそらく観光客の方だったら、相当満足度が高いアクティビティーなのではないだろうかと思いました。

その魅力を一人でも多くの人が発信したら、南相木村に行く人が増えるはずです。

一方で村の人は他の地域のことを知りたがっていました。村の方々との懇親会では、私たちが村の事を聞くとともに、柏のことや他の地域の事例など知っていることも、お話しました。インターネットで情報が得られるとは言え、人口が少ない分、他地域の生の情報を得る機会は減るので、他の地域の人との交流というのは村にとっても貴重とのことです。

本格的なロッククライミングを体験。この岩を登ると写真(1枚目)の景色を見ることができる。

南相木村には鉄道駅はなく、国道も通っていないのですが、北陸新幹線の佐久平駅からは車で50分ほどで着きます。ですから柏から新幹線とレンタカーを使えば2時間半ほど。滅多に行けない距離ではないので、今後とも双方で行き来する機会を作って、ぜひ今後も南相木といい関係人口としてのつながりを作れたらと思います。(文責:EDGEVIEW編集部 行政翔平)

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