郡上でグッジョブできるワークスペースを見てきた。
総務のぎょーせーです。 先日、EDGEHAUS各店で使用しているコーヒー豆を作っているSlowCoffeeさんから、「岐阜県郡上(ぐじょう)市にシェアオフィスができて、そのお披露目会があるから、良ければ来ない?」とお誘いを受けまして、しかも往復のバス代が出るとのことで、「そりゃ是非とも是非とも」とお返事し2月26日に伺ってまいりました。
岐阜県郡上市と「HUB GUJO」はこんなところでした!
郡上市は岐阜県の中部に位置し、人口4万人ちょっとのまち。夏のお盆に3日間徹夜で踊り続ける「郡上踊り」という盆踊りは有名で、また江戸時代から続く長屋作りの古い建物を活かしたリノベーションカフェなどの新規進出、豊かな自然を活かしたアウトドア産業など観光産業が盛んな地域としても注目されています。市内のとある集落では小水力発電装置を集落に設置し、電気を地域で自給するなどユニークな取り組みも注目されています。
(市内には川と水路が張り巡らされており、市民の生活に活かされている。)
今回訪れた「HUB GUJO(はぶ ぐじょう)」は郡上市の中心部八幡地区にできたシェアオフィス。近年都市部からの移住者が増えている郡上市で新規事業を起こし、学び、成長するコミュニティーとして、移住を目的とせず、移住してきた人が、郡上でチャレンジできる場所として、先日開設されました。
紡績工場の跡地をリノベーションして作られ、施設内はフリースペースとコワーキングスペース、シェアオフィススペース、会議室と分けられ、非常に高レベルな通信機能を設置し、遠隔地とのテレワーク(ICTを活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方)が行える施設となっています。
(HUB GUJOのフリースペース。非常に広々していて自然光もたっぷり入って気持ち良い。)
各スペース同士はそれぞれ仕切られ、電子錠がつけられていたので、利用用途別に入室管理が可能。大変広いスペースでしたが、少人数での運営と、設備の設定と管理のやり方次第で24時間営業も可能とコワーキングスペースを運営するEDGEHAUSとしては羨ましく思う施設です。
そして何よりもHUB GUJOの目の前には清流”吉田川”があり、川のせせらぎはHUB GUJOのワーカー達を癒してくれ、HUB GUJOの入居者ならずとも、開発合宿などにも思わず使ってみたいと思ってしまう場所です。ドロップインサービスの受け入れなど、細かなサービス内容はこれから作られていくとのことで今後どういうサービス展開がされるのか期待されます。
なぜ松戸のコーヒー屋さんが「HUB GUJO」に入居するのか
(HUB GUJOのお披露目会。SlowCoffee代表の小澤さんの挨拶。)
HUB GUJOには東京や岐阜市内など数社の企業が入居することがすでに決まっています。人口4万人の町に一気に数社の会社がやってくるというのは、HUB GUJOというまさにHUBがないと成しえないことではないでしょうか?経済はもちろん、教育、文化、環境など地元と他の地域にも影響を与えていくに違いありません。
今回、SlowCoffeeさんからHUB GUJOのお披露目会のお誘いを受けたのは、実は”SlowCoffee”さんもこのHUB GUJOに入居するからです。どうして松戸のコーヒー屋さんが郡上市のシェアオフィスに入居するのか、そこには2つの理由がありました。
一つはこの郡上の地ならではの商品開発ができるからです。東京や大阪などの大都市に営業所を設けるのではなく、このHUB GUJOにサテライトオフィスを構えることで、環境が良く、水が綺麗で美味しい郡上の地だからこそできる新商品の開発が可能になります。
もう一つは郡上という土地の立地の良さがあるからです。なんと郡上は名古屋まで1時間強、そして大阪までは3時間圏内という場所に位置しています。これから”SlowCoffee”さんは郡上を中京、関西、北陸圏への営業拠点とてしてHUB GUJOを活用していくとのことです。
製造業は製造拠点がありなかなかリモートワークなど、自由な働き方がしにくいと言われます。それでもSlowCoffee代表の小澤陽祐さんは、「仕事は意外と、どこにいてもできるものです。」とさらっと言います。10名ちょっとのスタッフを有する小さなコーヒーロースター・SlowCoffeeさんが挑戦する新しい働き方と会社のあり方がこの郡上から発信されます。
お披露目会イベントには東京・大阪から30名ほどが参加!!
(アイデアソンの発表会。参加者はみんな真剣にアイデアを出し合い、発表会も盛り上がった。)
HUB GUJOでは関東と関西圏から参加者を募り、2月25日から2日間にわたって「HACK GUJO」というHUB GUJOのお披露目会とアイデアソンイベントが開催されました。東京・大阪からのバス交通費支給ありで、なんと参加費もたったの1500円でした。
参加者の多くは20代〜30代の方々でした。みなさん仕事の休みの日を使ってまでなぜ郡上にわざわざ来たのか理由を聞いてみたところ、
「働き方やリモートワークに興味があったので、何かヒントが得られるかと思って参加してみた。」 「郡上のような自然のあるところの暮らしに憧れている。」
など、自分自身のこれからの暮らしや会社での働き方に興味関心があり、参加した方が多かったです。
アイデアソンイベントでは、地元のイノベーター6名がテーマオーナーとなり、それぞれのテーマのもと郡上で出来る新しいビジネスについて参加者と共に考えました。SlowCoffeeさんのグループでは代表の小澤さんがテーマオーナーとなり、「郡上の水を使った水出しコーヒーサービス」についてアイデアを出しあいました。
どのようなことが発表されたかはここでは言えませんが、6つのテーマともかなり具体的なアイデアが出され、限りなく実現性の高いアイデアが出されました。おそらく6つのアイデアともそう遠くないうちに何らかの形で商品になるのではないでしょうか?
この2日間、郡上の地元の人々と関東や関西から来た参加者同士が出し合ったアイデアはそれだけレベルが高く、これからの可能性を感じたものでした。帰りのバスでは「また郡上に行ってみたい。」「今日でたアイデアの今後が気になる」という声があがるなど、アイデアソンでの振り返りや参加者同士の交流を深める時間となりました。
地域について外の人と一緒に考えることでファンが生まれる
地域のビジネスアイデアを地元の人と外の人が一緒になって考えていくという機会を設けることは、新しいアイデアを生み出すだけでなく、またこの場所に行ってみたいと思ってもらえるファンを生み出すことや、地域のビジネスレベルを上げていくことにも繋がります。
このやり方は郡上に限らず各地で使える方法で、外部から人を呼び込み、地域について一緒に考える機会を設けることが、これからの街づくりや場づくりにあたって必要だと思いました。
(山に囲まれ、目の前に川があり、HUB GUJOは本当に気持ちよかった。)
EDGEHAUSもコワーキングスペースを運営する会社として、そして”おかげさまサイズの暮らし”を提案する会社として、HUB GUJOのような地域のHUBになる場所や機能と、SlowCoffeeさんのような自由な働き方と暮らし方を提案していきたいと思います。
HUB GUJOの今後も気になるところです。今度はぜひ郡上踊りの時期に行ってみたい!!